ベンキョウって?をテーマに、元高校生4人が、
それぞれの高校時代を振り返りつつ話してみました。



―こんにちは。さっそく質問!みんなは高校の時どんな子だったの?

じみー(以下・じ):俺は本を読みあさっていたね。1ヶ月に20冊。高校時代は思春期だから、色々考える訳ですよ。俺なんで生まれてきたねん?とか。
いなちゃん(以下・い):でも確かに、親との関係とか友達との関係とか身近な人しかいないんだけど、その人たちとの関係のことをすごく考えてた。
じ:人間関係が濃かった。
てんこ(以下・て):反骨精神の塊でしたねぇ。
じ:どういうこと?
て:私生徒会長だったんですよ。「まじめで冷静な生徒会長」で終わるはずだったんですが、2年生のときにうちの高校の伝統行事(体育祭・文化祭・合唱祭・後夜祭を9月の1週間で3年生中心になって行う)の移行案が先生たちの中からでているというのを耳にして。「それは大変!生徒の意思を尊重しなきゃ!先生と戦わなきゃ!」ってことであの時は必死に動いてました。校長室に行ったり職員室に行ったり。どの先生が生徒たちの見方なの?!みたいな。「私たちから行事をとるな!」って目がぎらぎらしてたかも(笑 
いなちゃん(以下・い)・若かった・・・。
じ:ずっとこの調子で大学も4年間あるから、高校生活と同じようなものが4年間プラスされる感じだと思っていた。青い考えですよ。
て:蒙古判的な考えですねぇ。
じ:それは青すぎる!

―やまりは?高校のときどんな子だったの?

やまり(以下・や):高校のときは今と超逆の子だった。絶対反抗しないで、文化祭とかも率先してやらない。地味に地味に過ごそうとしてたかな。学校ではできるだけ先生と距離を置こうと思ってた。すごい嫌いだったの。先生っていうものも学校っていう空間も。だからできるだけ目立たずしゃべらず。
じ:「学校なんてばからしいわ」みたいな?
や:そうかもしれない。冷めてたんだよね。とりあえず流れにのればいいやみたいな。でも学校でたまった悶々としたエネルギーを小さいことからやってたダンスとか、学校外の友達にぶつけてた。学校の中にも仲いい子はいたんだけど学校外の子を中心にしてた。

―やまりは私立の女子高出身でしょ?

や:めっちゃすごいよ。毎日お祈りがあって、めちゃくちゃ宗教色が強くって。私キリスト教嫌いじゃないけれど、絶対信者でもないし。聖書とか読んでるといいこといってるし、納得できることもあるんだけれど結局偽善じゃんって思っちゃって。毎日お祈りとかして話も先生がキリスト教の方向に持っていく。すごい偏ってたの。とりあえず。それに対しては自分なりに疑問を感じてた。でもあえて反抗すこともせず。
て:反抗しようとか思わなかったんですか?
や:全然思わなかった。面倒くさいことは避けたいもん。反抗しても意味ないじゃんって思ってた。学校は学校って割り切ってた。
て:今でも面倒なことだから反抗とかしたくないと思いますか?
や:今だったらしてるかも。
て:なんで変わったの?
や:なんだろうね。う〜ん。(いなちゃんを見る)
い:えっ?!俺に聞く?(笑)・・・なんでだろう。でも高校のときは生活環境を変えようとは思わなかったよね。自分の周りを変えられるとも変えようとも思わなかった。その中でどうしようみたいなことしか考えなかった。 
や:うん。その場をいかにうまく居きるかって感じ。
じ:俺はむしろ高校のときのほうが身の回りのことを変えられると思ってたよ。高校とか勉強とかもあるし、世の中でたら金稼ぐために働かないといけないし。そんなのおかしくね?って思ってた。高校の時はエネルギーが満ち溢れてたからさ(笑)、俺たち高校生が一丸となれば変えられるって思ってた。
い・や・て:へぇ〜。
じ:俺が高校2年のとき9.11のテロとか、北朝鮮の拉致とか話題になってさ、そういうことみんなと話しあってったら、よっぽどこいつらのほうが熱いわ〜って。政治家なんかより良い事いうなって。こいつらが社会に出て行ったら世の中変えられるんじゃないかって思ってた。
て:すごいなぁ。むしろ周りに社会情勢について話し合える友達がいたことがすごいですよね。
じ:そうなの?俺は今よりよっぽど社会情勢を気にしてたかな。このままじゃやばいな。俺らが変えないと日本がどうにかなっちゃうって。部活入ってなかったからやることなかったのかも。
み:すごいなぁ。

―みんなの周りはどうだった?社会問題について話してたりしてた?

い:全然。じみーとは逆で高校生活にさえ興味がなかったよ。部活だけできればよかった。

―そういえばいなちゃんだけだよね?ちゃんと部活やってたの(笑

い:学校は怒られると面倒くさいから一応行って、授業も出とかなきゃいけないから出といて、終わったら「部活だー」って。部活になると野球のことを真剣に考えた。野球も大事だったし、野球を一緒にやっている仲間も大事だった。
て:私はダンス部に入ってたんですけれど、生徒会が忙しくって全然行ってなかった。

―2人は?

や:入ってないっす。
じ:俺も入ってないっす。だから部活入ってた人がうらやましかった。
て:なんで入ってなかったんですか?なんとなく?
じ:いやぁ俺高校1年の時、部活ってスポーツやりたい人がただ行くものだと思ってた。でも高校生活を振り返るとき部活入ってた人がうらやましく思うのは、仲間ができるから。3年間同じことを遣り通した仲間ができてそいつらは今も集まっていい話をしてるわけで。それに部活ってさ、全力で何かに打ち込むための場じゃない。俺ひとりで空手の道場行ってたんだけどさ、おっさんとかサラリーマンにまざってやっててもみんなと同じような達成感とかって得られてないんだよね。空手部もなかったし、高校生としゃべるより他の人としゃべるほうが楽しいって思ってたから。

−じみーは空手部がなかったから部活に入らなかったの?

じ:それもあるし、どうせ部活とか先生や先輩がうるさいんだろうなって思ってたから。
い:俺は部活が居場所だった。クラスの友達とかそれなりに話すけどみたいな。学校生活の時間帯に一緒にいる人っていう感覚。遊ぶのは部活の友達だし。

―やまりは部活やってなくて今どう思う?後悔してたりする?

や:うん。卒業したあとに集まるのは部活単位なのよ。入ってないよーみたいな。
じ:そうそうそう!卒業式もさ、部活単位で3年生送り出しみたいなさ。俺は帰宅部も集めようとしたんだよ?
一同:集まった?
じ:3人しか集まらなかった(笑)

―それで卒業式に、「あ〜」と思ったのか。

じ:そうそう。うらやましかった。

―やまりは部活はやってなかったけれどダンスはずっとやってたんでしょ?

や:そうそう小学校からずっとスタジオに通ってて、高校3年生までは行こうって自分で決めてたの。中学校の時は体操部入ってたんだよ。でも顧問とあわなくてさ。骨折したらダンス出来なくなっちゃうっていうのもあって辞めたの。でも、そういえば私、高校では体操部の部長だったわ。

―入ってなかったんじゃないの?

や:うん。中高一貫だったから顧問も変わらなくて中学生と高校生一緒にやるんだけど。5人しかいなかったから籍だけおいといてって言われて(笑)それでなぜか高校3年間部長だった。
い:すげー。

―てんこダンス部だったんじゃないの?

て:一年の11月位しかやってなかった。もともと部活っていう空間が苦手だったのかな。女の子ってみんなで帰ろうよみたいなのありません?
や:あるある。
て:言い方悪いかもしれないけどべたべたって感じが自分に向いてなくて。さっき居場所って話がでたけれどてんこにとっては居場所は生徒会だったかな。部活の共同作業が苦手だった。
じ:確かにやたらべたべたしててなれあいじゃねぇのって思ったことあるけど、どうですか?
い:あ〜全然そんな感覚もなく。野球しか考えてなかった。将来のことも考えてなかったし、野球をやるのが当たり前だと自分の中で思っていた。頭の中は野球のことしかないから「くそ監督が」とか「どうアピールしようか」ってことしか考えてなかった。

―居場所って話がいなちゃんとてんこからでたね。最近中高生の居場所の問題ってよくニ
ュースでも取り上げられるけれど、じみーとやまりは学校内に居場所ってあった?

や・じ:なかった。
じ:クラスで友達はいたけど、居場所とかいうコミュニティーはなかった。
や:なかった。
じ:つくろうとも思わなかった。一緒にいると同じ考えになりそうで嫌だった。
い:そういう話も色々あるけど、俺は別に居場所がほしいから部活をやってたわけでもなくて、友達ほしいからやってたわけじゃなくて。単純に野球好きだからやった。

―高校のときに他に「これやった」ってことありますか?

じ:文化祭とか合唱祭とかさ。男子はやる気ないんだよ。みんな部活優先だったりとかして。
い:確かに興味全然なかった。やっといて〜みたいな。
じ:だから実行委員さんも困るわけですよ。だから部活はいってないやつとかに呼びかけたりしてさ。夏休みも部活ないからやることない。じゃあ文化祭の準備しよっかみたいな。
て:行事は楽しいもんね。
や:部活も入ってなかったから、文化祭でも居場所がないの。女子高だったしさ、さっきてんこが言ったみたいに女の子って固まるでしょ。部活に居場所を置いている子が多かったから、行事も部活で固まっちゃってさ。だから私は居場所ないじゃんみたいな。球技大会も同じ。バスケ部が盛り上がってさ。そうすると私はだるいから卓球か審判。
い・笑
―行事をがんばっていれば良かったとか、変えれば良かったとか思う?
じ・や:思わない。他にダンスと野球っていう居場所があったからかな。

―高校のときって学校外の人と交流してた?

じ:ライブハウスとか行って他の高校の友達とかいた。別に普通の友達と同じだと思っていた。
や:私はダンスの子達との方が一緒にいた。学校終わって週4でスタジオ行って、そっちが部活みたいな。あとね、中学校から私立だから地元の友達いなかったの。公立の子は公立の子で遊ぶだろうし、だからダンスの子と一緒にいたかも。だから逆に外との交流があったから、隔離されている学校っていうコミュニティーが嫌だったのかも。その中におさまるのが疑問だった。
じ:確かにライブハウスとか行ってて違う学校の子とかさぁ、「あ!ギャルがいる」「あ!怖い」って学校違うと人種違うなとかおもった。
い:熊本だからかなぁ、刺激受ける場所がなかった。学校以外の場所での刺激の求め方もわからないし。試合のときに出会ってなんかこいつ違うなと思ったり。でも一回だけ、国体を1年のときに見たときに、「同じ高校生のときにこんなに出来るんだ」って思ったね。「やれてるやつはいるんだ」って。それは結構外からの刺激になったよ。

―都立高校は他の地方の比べると学校同士が隣接しているわけだからもっと出会おうと思えば色んな人と出会えるよね。じみーとともに都立高校出身のてんこはどう?

て:私は外からの刺激はありましたねぇ。近隣高校からの刺激。私高校1年で生徒会長になって。それは自分が地味な生徒会を変えてやりたいって思ったからなんですよ。だから前の先輩たちを追い出す形で生徒会長になったものの、さっぱり仕事とかわかんなくて。行事の移行案へもどう立ち向かったら良いのかとかわからないし。その時ちょうど隣の都立高校から「生徒会連盟一緒に立ち上げましょうよ」って声がかかって4校の生徒会と交流しました。その中で「校長先生を体育館に呼び出してみんなで話し合いしたよ」みたいな話を聞いて「やばいっ!私も大人しくしてちゃだめだ」って思うようになりました。良いことなんだか悪いことなんだか(笑)
一同・へぇ〜
て:だから外からの刺激がなければ私は生徒会の仕事ってどんなもんだかわからなかった。
じ:俺はねぇ刺青してる子を見て社会に対してなんか反抗を持っているのかなぁ、すげぇなっておもったね。
て:むしろそういう風に考えるにぃさんがすごいっすよ。
じ:心配性だからね(笑)。そういう社会もあるんだね、それなら俺もがんばろっかねと。

―じみーは高校のとき本を1ヶ月に20冊読んでたんだよね。それもある意味外からの刺激だよね。

じ:2,3時間でテレビみるより、同じ時間でこれだけの知識とか考え方が得られるなんてすげぇ〜って思った。だって本ってさ、本読んだ人が書いたんだからさ、何倍もの知識が一冊の本の中にこめられてるわけじゃん。それってすげぇよ〜って思って。
て:高校のとき本とか読まなかったからなぁ
じ:高校のみんなと違った情報がほしかったの。みんな仲良さそうにやってるじゃん。それが嫉妬かわからないけれど嫌だったの。だからみんなと違う知識をほしくて、みんなを「おっ!」っと言わせたかった。

―なるほど。今回のフリーペーパーは「ベンキョーの遊び方」っていうのがコンセプトなので、みんなにとってのベンキョーと高校のときにこんなベンキョーが出来るんじゃない?ということを教えてください。

じ:本を読みあさったり、音楽聴きまくる、かな。色んな人の考えを知って、色んなものに触れることって大切。俺は自分が面白くて魅力的なおっさんになりたかったから、本を読みあさってたな。原動力は「周りにいるような大人になりたくない」ってことだった。「この人たちに足りないのは知識なんだ」と思ったからたくさん本を読むことができたんだ。

―いなっちゃんはどう?

い:高校3年生のときに、親に内緒で友達と隣の県まで日本シリーズを見に行ったことが会った。すごく楽しくて、いつも部活で打ち込んでいる野球を「遊ぶ・楽しむ」経験だった。もちろんその後、親に叱られたけど・・・。普通の勉強とはまた違うけど、子の経験はベンキョウになったことだったかなぁ。結構後先考えずにできるのが高校時代だし、生活もある程度守られていてそれがうざい時もあるけど、やりたいと思ったらなんでも出来る。
や:ベンキョウか・・・。今はそれを広く考えられるけど、高校のときは机に向かうことしかわかってなくて、だからすごく嫌いだった。受験に必要だからぼちぼち勉強を始めて、予備校に行くけど友達に会いに行く感じ。じみーみたいに経験を得ようとか広げようとか全く思わなかった。
て:私はベンキョウとは「がむしゃらに何かに取り組むこと」だと思う。無我夢中になって何かに取り組むことって高校生のときしかできないです。うちのサッカー部の部長の言葉を借りると何も考えずにサッカーだけに集中できたのは高校生のときだけだった。高校生は「がむしゃら」であってほしいと思う。

―てんこの「がむしゃら」って言葉どう思う?

や:うーん、高校時代は今より冷めてたからなぁ。 
い:俺も結構冷めていて、野球だけに熱かった。それ以外は全然何したいこともないし。
じ:俺はてんこ派です。大学生になっちゃうと、勉強してて、これもっと知りたい!と思っても「これを深くやるんだったら、将来に繋げなきゃ」って思っちゃう。

―いなちゃん・やまりとてんこ・じみーは逆なのかなぁ?

一同:そうかなぁ。

―じゃあ最後に高校生にメッセージをどうぞ!!

て:『一生懸命がカッコイイ!!』てんこが生徒会長として高校で掲げたスローガンです。
い:自分の周りが重要だったけど、自分の周り意外にも世界は広がってる。広いようでせまい社会の中で、意外と自分にもできることがあるんだってことを知ってほしいかな。言葉にするとなんか安っぽいんだけどなぁ。やっぱりねぇ、動いたほうがいいと思うんだよね!
じ:やりたいことをやっちゃえばいいじゃない!楽しいと思ったことをやる!「よっしゃー!やったぞ」みたいな刺激とか思い出って、そのあとの原動力になるよ。俺の経験として楽しいことやったら大人は怒るけど怖からずやっちゃいなよ。youやっちゃいなよ!Doしちゃいなよ!高校生活って、何かに縛られている感覚もあると思うけど、制限された中でも「何か頑張った!」と思える間隔があったら素敵だと思う。
て:それは思う!だから校則って大事って知り合いが言ってた。その中で、どうにかもがいてがんばることが楽しいんだよって。それをどうにかしてやろうと思うのが青春ですよね!
や:決められた中でも楽しめるんだよ。私は冷めて逃げていたタイプだったけれど、今思えばもっとできたんじゃないかなって。私はダンスがあったから高校生活っていうか高校時代は楽しかった。だから、自分が楽しむために場所見つけたり友達見つけたり。「楽しいから」でいいと思う!

―高校のときのことって今に活きてる?

い:やっぱり、部活にあれだけ打ち込めたっていうのは自信になってる。部活やっていたことによって打ち込み方っていうか、打ち込む度合いがわかったから、何をやるにも判断基準になってる。
や:舞台のとき減量とかきつかったけど、ダンスに一生懸命になれたことで根性はついたなー。
じ:感受性が豊かな時期にいっぱい本読んで映画見て、いろいろ考えられて・・・いろんなものに触れて良かったと思うな。大学入って経営学を学んでるけど、高校生のときに見につけた知識は繋がってる。だから、幅広い知識を身につけたほうが打ち込んでいることに奥行きが出てくるんじゃないかな。

―ありがとうございました。