テレビ朝日アナウンサー
松尾 由美子さん


それぞれが自分の役割をプロとして担うチームプレー、
それが仕事です。


この仕事を具体的に目指したのは21歳でした。

よく小さい頃からアナウンサーを目指して努力してきたんですか?なんて聞かれます。もちろんテレビを見て育ってきたから、いろんな選択肢の一つとして、ぼんやりとアナウンサーの仕事に憧れていましたけど、私もみんなと同じで夢はいろいろと変わりました。それでいいんだと思うんですよ。何かに憧れるたびにいろんなことに興味を持てるから、視野が広がりますもんね。実際この仕事を具体的に目指したのは21歳、これまで経験してきたことを振り返り、自分を活かせる仕事を探した時に、あらためて本気でこの道を選びました。

アナウンサーになってからは毎日が勉強の連続です。

私の仕事はテレビの中で「情報」を「言葉」で伝える仕事だけど、ただ「情報」を伝える役割なわけではないってことに気づきました。取材などで出会った人たちや、そこに流れている空気を全部ひっくるめた「想い」を、テレビを見ている人に対して、私の「言葉」で伝えること、それが大切なんです。この仕事は、テレビを見ている「人」と「情報」の交流、もっと言えば「心と心の交流」を作る役割なんですね。

この仕事は常にチームプレー。

アナウンサーは目立っているように見えるかもしれないけど、画面から見えている映像の裏側には、美術さんやカメラマン、プロデューサーなど、いろいろな役割の人がいて、そのアンカーパーソンとしてアナウンサーがいます。高校生のみなさんも、文化祭や体育祭でチームプレーで成功するとみんなで喜べるでしょ!?それと心境は同じだと思います。チームの他の人の仕事を信頼し感謝しながら、私もアナウンサーという役割をしっかり担う。自分の役割に責任とプライドをもって期待に応えられるよう、毎日勉強、真剣勝負です。

この仕事にプライドを持つ。自分だから出来ることをやる。

大切なことだと思ったから、休日にデジカメを持って取材に行ってきました。
去年、私の実家がある宮崎県が台風に襲われて、大変なことになっていました。ディレクターさんや記者さんは現場に行って、私はスタジオで映像が届くのを待っていたのだけど、「宮崎のことを誰よりもよく知っている私がここにいちゃいけない!」って強く思ったんです。いても立ってもいられなくて、休日に自分でデジカメを持って取材に行っちゃいました。自分の地元だから私も方言丸出しだし、映像がブレているところもあったけど、その映像をディレクターに持ち込んだら、「よし、番組で使おう!」と決めていただいて放映されました。本当に方言丸出しで、「そうですね」を「そうやっちゃね」なんて言っている映像を、正しい日本語を話す役割のアナウンサーとして流していいのかなと、少し思ったのですが・・・。でも「地域の言葉」だからこそ伝わる事があるのかもしれないですよね。
私は自分のオリジナリティとして、あったかい血の通った情報の「伝え手」になりたいって思っています。報道・スポーツ・バラエティ、枠組みはなんでもいい。松尾由美子という1人の人間として、色々な人に会えて色々なことを伝えられることが幸せです。だから、この仕事にプライドを持っています。

夢中になること。その全部が「ベンキョウ」だと思うんです。

高校生の時も、今も、変わらない。毎日に意味があって、それら全部がベンキョウです。
あの頃は好きだった英語を使う国際関係の仕事に憧れていたので、そのためには日本の事について知らないとだめだと思い、茶道部に入りました。アナウンサーの仕事と茶道とは関係ないように見えるかもしれないけど、どこに行っても必要な「礼儀作法」、これは茶道の経験から勉強したと言えます。あと、老人ホームでボランティアをした経験も、今考えるとすごく勉強になりましたね。ボランティアとアナウンサーも関係なさそうでしょ?でもここで、「社会には自分の知らない世界があって色々な思いで過ごしているんだ」ということを知りました。「人の心を感じる」というとても大切な勉強をしたと思います。
例えば本で読んだ場所に実際に行ってみる。そうするとそこにある歴史や深さがわかる。私にとって「ベンキョウ」は、実際に足を運んで、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、感じることです。これは、高校生の時も今も変わらないですね。
とにかく本気で何かを頑張った「時間」は、絶対に自分を裏切りません。自分を大切にし、人に迷惑をかけないことの中で、なんでもいいから夢中になれることが大事だと思うんです。その夢中の全部が、「ベンキョウ」だと私は思います。

華やかな仕事に見えるアナウンサー。その裏では、自分の志に向けて地道に努力し続ける松尾さんがいました。いつの時代でも自分が「これだ!」と思えることに夢中になって取り組むことが、キラキラ輝ける人になれるコツ。どんなことでもいい、今日から打ち込めるものをはじめてみよう!それが、素敵な未来への一歩につながるはずです。